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骨格標本Part2  ~ジムグリ~  臓器と経過

どうも。コムです。
ヘビの骨格標本を作製中です。
 
この前に記事で説明しなかった、臓器について、それから水酸化カリウム水溶液に漬けた後について書こうかと思います。
臓器なんて書いてるからあたりまえですが、見て不快な気分を起こさせるような写真等ありますので、苦手な方はご遠慮下さい。
 
 
骨格標本の作製の手順として、第一段階で、皮を剥いで、内臓を摘出するという作業があります。
今回、標本に使ったのはヘビの轢殺体だったためか、死後時間がたっていたためか内臓の状態はあまりよくありませんでした。
 
そのため、大まかなものしか分かりませんでしたが、まずは口から。
内臓ではないですが。
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
口の皮を剥いで、そこから全身の皮(ヘビだから革?)をむいていくはずだったため、口をこじ開けました。
 
ジムグリには毒がないため、毒牙がなく、細かい歯が並んでいました。
ヒトとは違って、何かを噛むためでなく、咥えた獲物を逃がさないために使います。
写真を見る限り、歯が若干斜めに生えているようです。奥に向かって生えているので、獲物を逃がさないためにそうなったのではないかと思います。
また、上あごの歯は、下あごの歯と噛みあうようになっていない場所に生えていませんか?
これも、噛むのではなく、がっちり捕らえて話さないための工夫なのではないでしょうか。考察終了。
 
それから、ヘビの最大の特徴の一つでもある2又にわかれた舌。
ここで、写真を見てもらうとわかるかと思いますが、上あごの先端部分がくぼんでいます。
口を閉じても、ここから舌が出入りするための穴が開きます。
ヘビは舌を出し入れすることで、臭いを鋭敏を感じ取ってるのです。
 
 
口を通った獲物が次に訪れるのが、胃です。
グロイ表現になりますが、丸呑みした獲物を筋肉で押しつぶしながら徐々に胃まで運んでいきます。
イメージ 2
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そしてこれがヘビの胃。非常に長く、体の半分くらいは胃なのではないかと思うほど。
流石にそれは言い過ぎだとしても、確実に3分の1超級。
 
口から胃までの間に、心臓や肺(1つのみ)、気嚢(肺に効率よく空気を送り込むためのもの)などがあるはずでしたが、溶けたかなにかで無くなっていました。
 
話を戻して、その後、胃を抜けて、胆のう、すい臓の脇を通り過ぎた獲物がたどり着くのは、小腸です。イメージ 3
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
実際は、写真より右側に小腸があったような気もします。
獲物はその後、総排出口から糞として出されます。因みに、爬虫類では尿を尿酸という固形物で排出します。
鳥類でもそうで、鳥の糞の白い部分がそれです。
ただし、ヘビの場合、鳥類よりもずっと水分が少ないので固形です。
 
 
説明が長くなってしまいましたが、次に経過報告です。
水酸化カリウム水溶液につけて、2週間ほど放置したので一回取り出して余分な肉を取り除くことにしました。
イメージ 4
 
 
 
作業をしているのは、
バラムンディとマンファリ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 筋肉が透明になってきて、肋骨がよくみえます。
ヘビの骨は、ほとんどが肋骨と背骨からなっているようです。
このときは、ハブラシを用いて、筋肉がとけた結果であろう粘膜のようなものをはがして、新しい水酸化カリウム水溶液に浸しました。
イメージ 5
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カリウムの濃度を上げるため、5・6粒だったのを、10粒ほど入れました。