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大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異

いよいよ2013年も残りわずかとなりました。2014年を迎える準備は皆さん整っていますか?そんな準備は全くできていないマンファリです。

12月18日のこと。この日は上野国立科学博物館で開催中の「大恐竜展~ゴビ砂漠の驚異~」を見に行きました。生物系のことが展示されるたびに行くのが生物部です。
上野駅に集合した高二Funajiro、デンドロビウム、高一マンファリ、コム、アンター、マサ、ヤッパノ、エリーゼ中三Loachman、cider、中二イール、ペッパー、アカハナ、中一ジョニィの13名を率いるのはわれらが顧問マリおじさん。
少し前と前日に一人で行ってきたそうで、14日のミーティングでは展示の流れや見所が書かれたマリオ特製事前学習プリント「AMAZING DINOSAURS OF THE GOBI DESERT」なるものが配布されました。正直あれのおかげで展示物が見やすかったですよ。

さぁ展示物について話します!
一言で言うと斬新でした。来年の桐朋祭は斬新さを求めるらしいですね。
まぁそんなことより、いわゆる恐竜展では大抵目玉の恐竜がいてそれを取り巻く恐竜たちの進化について展示されているのですが、今回は違います。
もちろん目玉となる恐竜はいるのですが、それの生息地つまり今回で言うゴビ砂漠の恐竜の種類だけでなく地理的なものも含めての移り変わりをおっていった展示でした。

まずは、ゴビ砂漠化石調査の歴史について。
1922~30年 アメリカ人のアンドリュースさんという人が5回調査を行い51種類もの恐竜を新記載したのだとか。
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ゴビというえばプロトケラトプス。トリケラトプスなどの周飾頭類の祖先ですね。
そうそう。画像の展示物もそうですが、今回は展示物の90%が本物。そのため所有者の都合上撮影禁止のものも.....
ゴビ砂漠で見つかった化石の多くは砂嵐や砂丘崩れに巻き込まれて死んだものなので関節がつながっている、つまり全体像が把握しやすいものだそうです。
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白亜紀前期闊歩していたイグアノドンの頭骨
デンタルバッテリーといって歯の交代がスムーズに行えるよう、次の世代の歯がスタンばっているという機能を持っています。
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左)上顎骨 右)歯 
この時代は砂漠ではなく湖沼が広がる湿潤地帯だったそうです。
時代は飛んで9000万年前
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テリジノサウルスなんていうのは両手しか見つかっていないのだとか。
ですので昔の図鑑なんかをみると想像図がすごいことになっていたりするのですが、最近ではガルディミムス類とされ想像図も安定しています。
この時代あたりから河川が増えてきたとか。
8000万年まえになると砂丘が現れ川も残っているので土石流やら砂嵐やらで関節がつながった化石が増えてきます。
ヴェロキラプトル対プロトケラトプスの格闘化石なんか有名ですよね。
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ヴェロキラプトルが足の爪をプロトケラトプスの腹部に突き刺しプロトケラトプスはヴェロキラプトルに噛み付いているのだとか。
この時代になるとピナコサウルスやサイカニアなどの装盾類が現れます。
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イカニア。前足についているのはウロコなのか骨なのか両爬班のコムとは色々はなしましたねぇ。
そしていよいよクライマックス。7000万年前に突入します。
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まず登場したのはオスピトコエリカウディアという竜盤類の恐竜。足元を見てください。なんとこいつ指骨がないんです。手の甲で歩いている感じ。
そしてイグアノドンと同じデンタルバッテリーをもつサウロロフスの仲間が出現します。
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頭部の突起は鼻腔につながっていて、この突起を覆う皮膚を膨らませ音を出していたという説も・・・。
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デンドロサウルス
画像はサウロロフスの大腿骨を枕に寝ているところ。
そしていよいよ今回の目玉タルボサウルス
イメージ 9アジア最大のティラノサウルス類全長11m頭骨だけで1.2mもあるのだとか。
ティラノサウルス類もアジア発祥という説があるそうです。
イメージ 11デンドロサウルスとの比較。随分と大きいことがわかるかと思います。
そのごおきまりの大量絶滅について。このあと大抵鳥への進化が来るのですが今回は違いました。
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大量絶滅を生き残ったにもかかわらずやがて絶滅してしまったコリストデラ類の展示がありました。トカゲやヘビとは別系統の古いタイプの爬虫類です。なぜ大量絶滅後にその血統を絶やしたのか?誰にもわかりません。


全体的に展示物の構成がひと味もふた味も違っていたのが個人的には面白かったですね。一つの地域に限定し時代の流れを見せる、斬新そのものだと思います。
この冬を利用して皆様も行かれてみてはいかがでしょうか?