桐朋生物部のブログ

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某所を散策

どうも、Funajiroです。
 
今日、高校生は学校外でイベントがあり、その帰りにたまたま会ったしぐれとFunajiroが、近くを散歩して色々な生物と触れてきたのでそれを紹介したいと思います。
 
ちょっとした林を歩いていて、まず見つけたのは鳥。久しぶりに「有愛会」をしました。
 
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オナガです。
ちょっと葉に隠れてしまってますが、名前の通り尾が長いですね。
カラスの仲間だそうですが、そんな風には思えない綺麗な水色が印象的でした。頭の黒さも目立っていましたが。
私、今までオナガをちゃんと見たことがなかったので、いい経験になりました。
 
 
オナガ以外、めぼしい生物もいないので、水田に移動・・・
 
 
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水が入ったばかりの水田を覗いてみました (私有地に無断侵入とかではなく、公園なのでご安心を)。
 
水田内には超大量のミジンコ。詳しい種類はよく分かりませんが・・・。普通のミジンコとカイミジンコが両方生息していました。
 
水田のまわりには数は少ないものの、トウキョウダルマガエル成体がいました。
イメージ 3
 
田んぼでは、生まれて間もないトウキョウダルマガエルと思われるおたまじゃくしが多数泳いでいます。
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まだ2,3cmです。結構時期は遅いものなのですね。田んぼの田植えの時期にも影響されているのでしょうか。
 
 
このほか、魚もいました。
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ドジョウの幼魚です。まだ2~3cmしかない個体が何匹か見られました。この田んぼで繁殖したんですねぇ。
もうすでにドジョウっぽい形をしているのが分かります。かわいいですね。
 
魚類はドジョウのみでしたが、田んぼでは他に水生昆虫が数多くみられました。それについては、これからしぐれ氏が詳しく書いてくださいます。
 
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かなり小さな水生昆虫を熱心に見ているしぐれ
 
 
 

 
 はい、しぐれです。
ここからは、私しぐれが引き継がせていただきます。
 
某所田んぼは、やはり先日の台風の影響で非常に視界の悪い状態になっていました。
また、もともと田んぼに行くつもりなんかなかったわけで、この時は網を持っていませんでした。
水生昆虫を視認したのち素手で捕るのは、結構至難です。
(Funajiroの記事のカエルやドジョウなども素手捕りです。)
 
 
まず、アメンボですかね。
皆さん、アメンボを甘く見てはなりません!
皆さんはアメンボをまじまじ見たことがありますか。
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眼が丸くてこんなにかわいいのに!  
(虫嫌いの方には申し訳ありません)
ちなみに、上の写真は今回の田んぼではなく、以前Y川で撮影したヒメアメンボです。
 
今回の田んぼにはアメンボとヒメアメンボの二種類のアメンボ科の昆虫がいました。
また、オオアメンボらしきアメンボも見られ、もしかしたら三種だったかもしれません。
(アメンボの同定は、触角の第一、二、三節の長さの比を見ることでわかります。)
今回は捕えることができなかったため、同定できず。
 
しかし、その後はまったく進展なし。
水も濁っているので、もうめぼしい水生昆虫は獲れないのではと諦めかけていたその時!(歴史が動いた!) イメージ 8
「イトアメンボだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
おそらくヒメイトアメンボでしょう!
あまりの衝撃に、狂ったように喜ぶしぐれ。
この昆虫を見つけるのに、いくら探し回ったことでしょう!!
横沢入でも探し回ったのですが、まさかこんな場所にいたなんて!!!
今回初めて見ました。(一般的に見れば、特に貴重な昆虫というわけではありませんが…)
体長はわずか1㎝……しかし、私にとってはどれほど大きく見えたことでしょう!!!!
そして、彼は水面を優雅に歩くように去っていきました。
 
 
つまり、こんなありふれた田んぼにも、普段見過ごしてしまうような昆虫もいるのです。
じゃあ、もっといるんじゃないか!?
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水面に昆虫らしき「粒」を発見!
手に取ってみて、まじまじと見ると……こっ、これはカタビロアメンボではないか!
体長はわずか2㎜
でも、なんて美しいフォルムなんだ!
(小さすぎてよく見えないけれど!!)
同定は今のしぐれの実力では到底不可能ですが……
おそらくケシカタビロアメンボないしホルバートケシカタビロアメンボです。
いや~、これも初めて見ました。
感動です!
 
 
調子も乗ってきました!
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Funajiroが見つけた…粒!
Funa「これ水生昆虫ですか?」
しぐれ「これゲンゴロウですよっ!」
現地ではチビゲンゴロウ系かケシゲンゴロウ系だろうと推測していましたが…
調べてみるとビゲンゴロウでした。
写真では限界ですが、実はすごくきれいな模様をしているんですよ。
体長は3㎜ほどでしょうか…
 
 
イメージ 10
最後はこの虫、トゲバゴマフガムシです。
体長は5㎜ほど。
ゲンゴロウではありません。
頭の形状が少し違いますし、何より触角が違います。
パッと見、触角が前過ぎる感じがしますね。
実は写真に写っている触角のようなもの…じつは触角ではなく「小あごひげ」という部位なのです。
これは、ガムシ科の昆虫の特徴です。
また、本種はお尻に小さなトゲが見られるのが特徴です。
 
 
今回の散策……、予想外の成果がたくさんありました。
特に、1㎝にも満たない小さな水生昆虫…、こんな昆虫は案外私たちのすぐそばにもいるのかもしれません。
普段からもう少しそういうことに注意して眺めてみれば、きっともっとたくさんのものが見つけられるのかもしれません!