桐朋生物部のブログ

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宮古島魚類採集 part4

ついにやって来た最終日。後輩のカクレクマノミを見たという情報を頼りにある浜へ。

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前回と同じく私はガチのフル装備で海へ。
3日目に行ったポイントより深い、そしてデカイのが多い!
繁殖期の7~10月には凶暴化して危険生物となるゴマモンガラにも遭遇。

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ネットから引用、まさにこんな感じで砂を突いていました。繁殖期ので襲ってこないとわかり、追いかけたところ逃げて行っちゃいました。本当はそこまで凶暴じゃないんですね。子供を守るために必死ってだけですね(^ω^)

泳いでいると水深3mくらいの所で何かシマシマのモノがこちらを見ている。
ふ、フグちゃんだ(゚Д゚)
フグ好きの私は大興奮。石と石を縫うようにして泳ぐ彼を追うこと2~3分、捕獲に成功!

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シマキンチャクフグ
ずっつつとフグの中で取りたかった種類です。良かったあ(T-T)フグの中でも特におちょぼ口で可愛いです。

調子が良く、潮が引いて水面から剥き出しになったサンゴ礁の間の隙間を歩いていくと、何やら黒い魚影が必死に流れに逆らっている。
ふ、フグちゃんだ(゚Д゚)
深くないのでもう捕まるのは時間の問題。サンゴの下を救うようにガサをすると

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クロハコフグが取れました!まさかのフグ二連。3日目に見たミナミハコフグも取れていれば…

しかし忘れてはならない今回の目的はカクレクマノミ!ですが結局イソギンチャクすら見つからずに時間は過ぎ…暇になった私はチミチミヤドカリや海藻などを拾ってました。

リュウキュウアマモ

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カサノリ

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カサノリは初めて見つけた種類でジョニーも唯一欲しがっていた海草なのでさりげ嬉しかったです。綺麗な葉っぱが気づいたらヨコエビにほとんど食われてました…

そんな私の耳に遠くから声が
w.net「いた!いたよ!カクレ!」
私「マジ?!」
驚きのあまりこれしか言えませんでした。

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可愛いカクレクマノミのペアを彼は捕獲してました。これで部活で展示できる!というわけにもいかず、実は彼自宅で海水魚を飼育しており、数匹しか取れなかった場合、部活にはあげない。という残酷な事態に。
私「ぜってえカクレクマノミ取ってくるから待ってろよてめえら!」ドヤッ(´∀`)
カクレクマノミなんて浅い所にいるんだから余裕よ」ドヤッ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
……………(?◉◞౪◟◉`)
後輩達に言った言葉が頭をよぎる。
私はウェットスーツとフィン以外を全て陸地において本気でひたすら浅い所を探しました。ナイナイナイナイ….°(ಗдಗ。)°.
ついに夕方になり、人はポツポツといるくらい。もうダメか……

( ゚д゚)
イタ!
浅い所にハタゴイソギンチャクのコロニーを発見!そしてついに…

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カクレクマノミ6匹確保おおお!
以前から探していた、

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アカホシカニダマシ
カニ…ダマシ。ダマシですよ。ヤドカリの仲間です。唯一イソギンチャク内で生活するヤドカリです。

イソギンチャクエビ
沖縄のは大型ですね。5センチくらいありました。普通2~3センチ。
続けて捕獲!来てよかったあ…最後の最後で根性見せました。
そして肝心のイソギンチャク採集。これ…どう見ても無理だろ…(-.-;)y-そんな感じの複雑な石の隙間にいました。どこまで身体が入っているのか確認する為に私はグローブでチョンチョン触ってイソギンチャクに縮んでもらいました。ごめんね、イソギンチャクさん(^^;;
すると明らかに他のイソギンチャクとは違った感触でした。手を引こうとするとギチギチ、触手が凄い粘着力でグローブにひっついてきます。サンゴイソギンチャクは触れてもフワフワしているだけなのに…流石クマノミ類の共生する最強のイソギンチャク。

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この白いポツポツがイソギンチャクの触れた跡。
こりゃ無理だ。諦めて顔を拭く。
?!?!
突然唇に激痛が走る。その場で悶える私。一体何があった?!グローブを見るとそこには粘着力の強さあまりちぎれてしまった触手の一部が……イッテエエ…
その日は唇が痛すぎて食事をするのもやっとでした。まさかイソギンチャクの反撃を食らうとは。ハタゴイソギンチャクは相当協力らしく、病院に行った人もいるそうです。大型の魚でも殺す毒らしいのでそりゃそうですよね。
そして次の日。
なんともありませんでしたww
脳筋と言われてるだけの強さはありましたね。しかし大の大人がここまで痛みを感じるハタゴイソギンチャクの中にどうやってあの甲殻類は入っているのだろうか。本来イソギンチャクは甲殻類の天敵。クマノミと同じ様に皮膚からマグネシウムイオンを出しているのだろうか。

陸に上がり結果報告。
ヒデさんはガサで

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ヌノサラシ
以前w.netが久米島で取ってましたね。世界でも珍しい毒、グラミスチンを持っている!とっても弱いですけどね(゚∀゚)
ちなみに舐めると苦い。

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ベラの仲間

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ヤエヤマギンポ(久米島の時の画像)
を捕獲。ヤエヤマギンポは期待してた通り先輩が確保しててくれました。水中にもいるんですけど採集が結構難しいんですよね。サイズも20cm超えてるようなバカでかいのしかいないし…

そして最後の最後でハプニング。
なんとクロハコフグが瀕死に。原因は自分が出した皮膚毒。普段からハコフグの扱いに私は慣れており、毒の強さも知っていたので水換えもこまめにするなど注意していました。しかしそれでもダメでした。帰りに調べた所、クロハコフグハコフグとは比べものにならない程強い毒を出すことがわかりました。15分に一回の水換えでもダメなのか…
彼らの毒は広い海だからこそ使えるモノであってやはりケースという限られた環境だと自分の首を絞めてしまうんですね。自分の毒で死ぬなんてかわいそうな事をしてしまいました。毒と水槽という限られた環境について考えを改める私でした。