桐朋生物部のブログ

桐朋生物部の活動をまとめたブログです。Twitterもよろしく♪

桐朋生物部

アカハライモリ 再生実験その3

人類の究極の目標の一つともいえる「再生」。
これは、それを体現した生き物を研究したレポートのまとめである()。
(ちなみに、今回の文章はかなり長いです)
 
ゴメンナサイ。調子乗りました。その2までで再生のメカニズムは全て書いたつもりです。つまり、再生手順は
①切断面の傷口を塞ぐ
②その傷口を塞いだ部分とその周辺?が脱分化される
③脱分化した細胞が細胞分裂をして再生部位となる
 
すごい再生能力ですね。臓器や脳、網膜も再生できるそうです。
 
 
イメージ 1
あの尾を切られたイモリさんも元通りに。
 
イメージ 2
                             ↓足を切られたこちらのイモリさんは・・・
イメージ 3
なんと産卵できるまでに回復!!
 
ちなみに、イモリの幼生でも再生能力があることは確認しました。成体より速いスピードで再生しますが成長は一時的に止まりました。
 
この研究はド素人が興味本位でやった適当な実験です。間違っている部分も多々あると思います。全ては信用しないでください。
 
 
~追記~
ちなみに、下に書いてあるものはすばらしい研究をした方々の研究内容です。僕はこの博士たちからインスピレーションをいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。ぜひこの実験の成果を見てみたいです。
 


イモリの脚や尾は切断してもまた生えてくる。脱分化というプロセスの中で細胞を以前の状態に戻す「タイムマシン」が備わっているおかげで、細胞を再生できるのだ。
 このメカニズムを詳しく調べている研究者たちは、この「細胞のタイムトラベル」をヒトで再現する方法をいつの日か解明したいと考えている。細胞の時間を大幅に巻き戻していくと、幹細胞だった時期までさかのぼる。幹細胞は未分化な細胞で、さまざまな種類の細胞に変化する能力がある。
 幹細胞は胚から採取されることが多く、さまざまな病気の治療に利用できるのではないかと期待が寄せられている。もし細胞のタイムトラベルを再現できれば、胚を破壊しなくても高い再生能力をもつ幹細胞が得られるようになり、胚性幹細胞(ES細胞)の研究で取りざたされている倫理問題まで解消される。
 この分野はまだ初期の段階だが、2001年のある発見をきっかけに研究活動が活発化した。当時、マーク・キーティング博士、クリストファー・マクガン博士、シャノン・オデルバーグ博士は、イモリから取り出したあるタンパク質をマウスの筋肉細胞に注入した。すると驚いたことに、このタンパク質はわずか48時間でマウスの筋肉細胞を幹細胞に変えてしまった。つまり、マウスの細胞は再生能力を手に入れたのだ。
 誰一人として予想していない結果だった。科学者たちはそれまで、哺乳類の細胞はいったん筋肉細胞や骨細胞など特定の種類の細胞に成長したら、ずっとそのままだと考えていた。そして、細胞が傷ついても再生することはなく、瘢痕[はんこん]組織に変化すると思い込んでいた。
 ところが、キーティング博士らの実験を機に、ヒトでも条件さえ揃えば細胞を再生できる可能性が出てきた。ヒトとマウスの遺伝子は99%まで似通っているのだ。そうして再生された細胞は病気の治療に利用できるはずだ。
 オタワ健康研究所のキャサリン・チルフィディス博士は、「脱分化の過程で何が起こっているかを解明したいと考えているわれわれにとっての究極の目標は、修復しようとしている臓器や組織を甦らせる能力を持つ幹細胞様の細胞を大量に作り出すことだ」と話す。チルフィディス博士はキーティング博士らの実験を再現したことがあり、この結果を「美しい」と形容している。
 イモリをはじめとする再生能力を持つ動物の体内では、損傷部にある細胞が(ES細胞に似た)幹細胞の段階に逆戻りして、その動物の体を構成する別の細胞に変化する。たとえば皮膚細胞がいったん幹細胞に脱分化し、筋肉細胞などのまったく違う細胞に再生することが可能なのだ。
 現在、チルフィディス博士とその同僚たちは、イモリの脱分化を促す遺伝子の特定を目指している。チルフィディス博士らはイモリの前脚の再生に関与していると思われる59のDNA断片を特定し、『ディベロップメンタル・ダイナミックス』誌の3月23日号で研究成果を発表した。これらの遺伝子の多くはヒトにも対応するものが存在すると、チルフィディス博士は考えている。
 ただしチルフィディス博士は、「(それらの遺伝子が)本当に脱分化を誘発できるかどうかまだわからない」と述べている。脱分化が最高潮に達しているときにそれらの遺伝子の動きが活発になるのは確かだが、イモリの前脚を切断するとあまりにも多くのことが細胞内で起こるため、脱分化を促している遺伝子だけを特定するのは難しいという。
 いくつかの細胞が脱分化している最中に、別の細胞はすでに再生や分化を始め、特定の細胞に変化しようとしていたりする。こうした細胞は傷を治したり血管を形成したりと、さまざまな活動に関わっており、それぞれの活動を特定の遺伝子と結びつけるのは困難なのだ。
 研究者たちは、ヒトデゼブラフィッシュ、ミミズ、ロブスターといった再生能力を持つ他の生物でも同様のことを試している。