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アメフラシ

今日は昨日の観音崎の採集で何度も目撃した、アメフラシを紹介します。昨日は10匹ほど見かけて、小さいのを1匹だけ連れて帰ってきました。
 
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僕がアメフラシを初めて見たのは去年の観音崎でした。当時見たときは本当に驚きました。こんな巨大ナメクジのような生物が世の中にいたのかと。最初は触るのもためらわれましたが、恐る恐る触ってみるととてもヌルヌル、ブヨブヨしていて、何とも言えない感触。そしてさらに刺激を続けると、周りの水が赤く染まってきました。そう、アメフラシは刺激を受けると赤い液体(種類によっては白だったりします)を出して、敵を驚かします。写真だと、かなり薄くなっていますが本当はもっと赤いです。
 
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アメフラシは生のイワノリやアオサを餌とします。ありがたいことに観音崎の岩にはノリが多く生えていたので、去年はそのノリをひたすらむしって持って帰りました。そして、水槽飼育中にノリを与えてみると、本当によく食べました。フンの量も凄まじい。毎日水を変えないとすぐフンまみれになりますね。生のノリは、ちゃんと保存しないとすぐに腐って異臭を放つので餌にも注意が必要です。アメフラシをちゃんと飼おうとすると、本当に手間がかかります。
 
そして、こいつらを飼っていて驚いたのは、その繁殖力の強さ。驚くことに、アメフラシは雌雄同体です。一匹の体に、オスの生殖器とメスの生殖器を併せ持っているのです。これはどういうことか…
 
そう、2匹いれば必ず繁殖するということです。以前生物部で飼育していた2匹も、毎日卵を産みました。卵は非常に細長く、たとえるならまさに「お湯を入れる前のインスタントラーメン」ですね。ウミソウメンと呼ばれることもあるそうです。卵はその後数週間で孵化するそうなのですが、生物部では途中で卵が腐ってしまい、孵化まではいけませんでした。でも、ウミソウメンなんてものが見れたので良い経験になりました。
 
アメフラシは本当に面白い生態を持つ生き物です。一度出会うとインパクトが強烈過ぎて一生忘れられません。みなさんも磯に行って是非アメフラシを探してみてください。